「地球が静止する日」




宇宙人がやってきて、
「人間は危険だから滅ぼします。地球を守ります」
と言います。地球人は困ります。という映画。

リメイクなので仕方ないのですが、
ペプシマンに酷似した巨大ロボが
目からビームをピーって出すのとかはやめた方がよかった気がする…。
キアヌの宇宙人役は雰囲気と説得力があった。
CGで髭の剃り跡を消してくれたらもっとよかった。

ねたばれというか内容ばれ
「人間は変われる!だから滅ぼすのをやめて!」
と主人公は言いきっちゃって拙者びっくり。
そんな…新たなエネルギー問題とか、経済とか
軍縮とか宗教とか民族とかイデオロギーとか
倫理や教育、様々な問題を含んだビッグすぎる課題、
期限はいつまで!?変わるって具体的なジャッジの基準は!?
等々詳細を詰めないで1個人が言っちゃっていいことなのか?
あれ、少なくとも東洋人は、
ああいう風に答える人は少ないんじゃないでしょうか。

しかし宇宙人も、
継母と息子の心の交流を見て、なぜか判断を翻してしまうという。
ふだんメロドラマとか見て泣いてるタイプだなクラトゥ……。
宇宙人の倫理が現在の地球の倫理と似通っているのが不思議な感じです。
現在の地球の倫理はまだ未発達で、
更に洗練されて進化する余地があるような気がするのですが。

もし小説だったら、
クラトゥよりも、70年前から地球に潜伏して
ジャッジをしてきたおじいさん、
人間は野蛮だ。けれど、なぜか私は人間が好きなんだ。
不思議なことだ。と言って、
人間と一緒に死のうとしたひとのほうが
題材に向いている気がします。
(そういえばむかし高河先生の漫画でそういうのがあったような…)




2010.04.02 サイトに掲載

2011.07.04 再掲載



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