「幻影師アイゼンハイム」




家具職人の子エドゥアルドと
公爵令嬢ソフィは街で偶然出会い、
幼い恋に落ちる。
しかし身分の差はどうしようもなく、
彼等は周囲によって引き離された。
放浪の旅に出たエドゥアルドは
やがて幻影師アイゼンハイムとなり
ウィーンに帰ってくる。
そして彼は
皇太子の婚約者候補となったソフィと再会するのだった。
というあらすじ。

題材は「プレステージ」と似ていますが
あちらは奇術に魂と身を捧げた男達による苛烈な戦い
(&SFトンデモ)、
こちらはある男女の、静かで、けれど情感豊かな物語です。
セピア色のウイーンの町並みや人々の衣装が絵画のようです。

皇太子がアイゼンハイムの舞台に上がってきて、
トリックを見破ってやると息巻いて
袖口や道具を検めるところはどきどきしました。
誰もが一度はやってみたいと思うことでしょうけど
実行しちゃうとはさすが皇太子だぜ。

ラストが素敵です。
「プレステージ」も好きだけど、こっちも好き。




2010.05.18 サイトに掲載

2011.07.04 再掲載



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