「愛をよむひと」 15歳の少年と36歳の女の、ひと夏の恋を 切なく抒情的に描いた作品…… かと思っていると事態は急転直下する。 まじねたばれ 「非識字者であるハンナと関係を持った主人公は 彼女の求めにより本を朗読してやるのだが…」 といった感じのあらすじをどこかで読んで、 全然気に留めていなかったのですが 映画を見てみたらひどいネタバレでしたコンチクショウ(笑)。 ハンナの人生は御意見無用で見事に完結していると思う。 隠したいと思ったことは (その判断が常軌を逸していても)隠し通すし、 動揺も懊悩も偏った善悪観も、 恐ろしい罪も、誰とも分かち合わない。ラストもそう。 鉱物のようなヒロイン像です。 でも自転車旅行のときの彼女はキラキラしていて、 本当に楽しそうだった。 ただ蛇足ですが 図書室で借りた本に書きこみは許されん(笑)。 邦題が無残なのが惜しい。 元のタイトルは「朗読者」で、 こちらの方がよほど内容とイメージに合っているけど、 女性客の食い付きが段違いだというのは何となく理解できる。 2010.09.13 サイトに掲載 2011.07.04 再掲載 戻る |