「カラフル」


オトナ帝国の原監督。
生前大きな罪を犯して死んだ主人公は、抽選に当たって
もう一度輪廻に戻れるラッキーチャンスを手に入れた。
彼は自殺した14歳の少年の体を借りて生活し、
彼になりきって1年間の「修業」をする、というあらすじ。

あまり娯楽作品という感じではありません。
自殺、いじめ、援助交際、不倫、等々要素も重い。

箇条書きねたばれかんそう

・フライドチキンと肉まんのシーンが良かった。
・早乙女くんは、中高生男子の想像する理想的な友達すぎて
 (容姿や成績もコミで)
 現実の人間っぽくないくらいいい子。おちつく癒される!
 というか普通に早乙女くん争奪戦起きるだろ!
・人間は一色じゃないんだ!カラフルでいいんだ!とかって
 テーマを台詞で言われると、ちょっと恥ずかしいです…。
・声優の類型的な演技が嫌!という主張も一理あるとは思うけど、
 せめて演劇経験者にしてほしい…プラプラが…。
・宮崎あおいさんのキョドり演技は素晴らしかった。
 正視できないほど…
 自分がキョドっているかどうかは自分じゃ分からないんだよな…。

ネガティブかんそう注意

「なんだか女って生きるの面倒くせぇ…」
と映画を観終わったあと、私はそういう気持ちになりました。
美人に生まれても、勝手に脳内で盛り上がった人が自殺して面倒だし、
ブスに生まれたら勝手に蔑まれて面倒だし、
母親になってうっかり不倫したら息子に自殺されて面倒。
あー、面倒!
というかこの映画はお母さん視点で見てしまうと最悪です。
不仲の姑の介護で疲れ果てて、ふらふらと不倫したら
息子にばれて、息子はショックで自殺。
奇跡的に助かるけどそのあとは汚物扱い。
それでも甲斐甲斐しく世話を焼き、
食べてもらえないごはんを作り、
泣きながらごはんを作り、
(家族全員のパンにバターを塗ってあげるとかエエェー!?)
無視されても罵倒されても、
心が通じるまで息子に尽くして尽くして尽くしまくる。
……こんな人生やだー。

(原作のお母さんは割と自分探しのついでに不倫で、
もっと気楽な感じ。印象が違った。





2010.09.19 サイトに掲載

2011.07.04 再掲載



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