「処刑人2」


衛星で放送していたので見たのですが、
2が製作されてたとか全然知らなかったです。
10年ぶりの続編って!しかも監督10年仕事してない!?

神からの啓示を受けた仲良しマクマナス兄弟が、
前作に引き続きギャングどもをぶっ殺す映画なのですが
あのなんとも言えない独特の個性は健在です。
電波と変人と悪人しか出てないのに、なぜかみんな愛らしいという、
この映画の妙な感じは何だろうって考えたんですが、
監督が登場人物の事をとても愛しているせいなのかもしれません。

前作「処刑人」は監督のデビュー作品で、
たまたま宇宙とチャンネルが合って撮れた奇妙な一本という感じ。
(あ、でも感性に刺さらなければ
たぶんただの血みどろバイオレンス映画です)
兄弟が教会から出てきてケルト音楽が鳴るところは、
神選曲の神OPだったなあ。

内容ばれ箇条書き

■全員髪もじゃ髭もじゃで、聖書の登場人物のようだった父子。
■毛を剃ったら……さすがに老けてるよマクマナス兄弟!
■前作で死んだロッコの墓参りはいいシーン。
 写真を見て噴き出してしまうところも含めて。
■兄弟が死者のロッコとカウンターで飲むシーンは
 めちゃくちゃいい場面なんだけど、
 ロッコの中の人が死んだ時より明らかに太っているため色々台無し!
 天界でピザでも食ってたのかよロッコ!
■正義と男の生きざまについて、青春の主張がありましたが、
 酔っ払ったおっさんが屋上でわめいている演出なので恥ずかしくない。
 どうしても青春主張したい監督達は
 この映画の格好悪い品の良さを見習うべき。
■兄弟は相変わらず犬ころのように無邪気で仲が良く、人懐っこい。
 一度誰かと友達になると一緒に飲み笑い、相手のことをとても大切にする。
 そして陽気にひたむきに人殺しをする。
 本当に神の啓示なのか、あるいは電波なのかははっきりしないけど、
 あの異様な弾の当たらなさと、
 舎弟や協力者が自然に出てくるところからすると
 やはり本物なのかと思う。
■というか今回はおじいちゃん同士の愛憎ものでした。
 ちょっと!親友に裏切られて25年投獄とか
 キラーワードなのでやめてください!
■ス  メ  ッ  ガ  ー  !! 
■思いっきり次回に続くラストでしたが、
 神の敵を誅殺する組織のようなものがあって、所属したり対立したりする?

タイトルは直訳すると「路地裏の聖人たち」らしいが、
「処刑人」だと宗教要素が入らないので
今風に言えば「聖☆お兄やん」とかそういうニュアンス?
中2棒を生やして「††処刑人††」とかどうよ。



1のオープニング音楽「The Blood of Cu Chulainn」
(映画音楽ベスト15には絶対入れるね私は)
ですが、「チュチュレイン…?なに?」とか思っていたら
クー・フーリンさんでした。ケルト神話の英雄。
「クランの猛犬」という意味らしい。
あっ、女神転生ではお世話になりました!(笑)




2011.06.07 サイトに掲載

2011.07.04 再掲載



戻る