「きみがぼくを見つけた日」


遺伝子の異常によってランダムに時間を移動してしまう主人公は、
勤務先の図書館でクレアという女性に声を掛けられる。
初対面である彼女は、しかし主人公に対して
「子供の頃からあなたを知っている。会いたかった」
と微笑むのだった……。

という序盤。時間移動ものです。そして男女の愛情もの。
この映画が独特なのは、難病闘病ものの側面もあるところ。
一緒に過ごしていても急に消えてしまう主人公
大切な場面やそばに居てほしい時間でも不意に消えてしまう。
お酒を控えたり、薬を飲んだりして彼も努力するのだが
どうしてもだめ。
本人もつらいけど周囲もつらい。それを何とか乗り越えてゆきます。
その過程と愛情の積み重ねを、とても丁寧に描いてあります。
主人公とクレアだけではなく、
主人公と父との愛情、母の愛情、
クレアの父への愛情、母への愛情、
やがて生まれる彼等の子供への愛情も、
四季折々の出来事を通して表現されます。風景も美しい。

ラストばれ

サッドエンドにしてハッピーエンドでした。
会えないよりはずっといい。たぶん。

初対面のときの質問、あれ伏線だったんだ……。
というかお父さんに真実は言わないままなの?



「バタフライ・エフェクト」
「イルマーレ」
「ジャケット」
ドニー・ダーコ」←ジェイク・ジレンホール主演のあれ。ネタバレかもなので反転
「シャッフル」
と、この系列をじわじわ網羅しつつあります。

ブラッカイマー(トニー・スコット)の「デジャヴ」とかもありますが、
この中には含められないな、うん。
(かといって「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の系列でもないし)

邦題が難しいですね(The Time Traveler's Wife)。
当然ながら原題のほうが内容に沿ってますが、
時代屋の女房みたいな……うーん。




2010.10.14 サイトに掲載

2011.07.04 再掲載



戻る