「スプライス」


天才遺伝子科学者夫婦のクライヴとエルサは
企業のもとで、各種動物の遺伝子を掛け合わせ
タンパク質を収穫できる生物を作成していた。
設計通りの生物を製造することに成功した二人は
次に人間の遺伝子をも掛け合わせ、
アルツハイマーやパーキンソン病、
糖尿病を治療できる生物の創造にとり憑かれるのだった。

恐くはないし、珍しくもないバイオホラ―なのですが、
ひたすらおぞましい映画なのでアメリカ人向きではない。
男性向きでもない。カップル向きではない。
親しい友達と行っても会話に困るレベル。

ねたばれ

父子母子近親相姦、獣姦、児童虐待、子殺し親殺しと
なんだか色々コンプリートしそうな勢いですよ。
遺伝子結合で生み出された生物のデザインが気色悪い。
(最初に出てくるジンジャーとフレッドのデザインからして相当だが
書くと何かに負ける気がするので書かぬ)
ドレンは、毛をむしったウサギと鳥の混ざったような最初の姿より
段々人間に近づいてきたデザインの方が気持ち悪かったです。
微妙に色々左右対称じゃなくて、
角度によっては綺麗に見えるのがますます嫌。

そして華々しい特殊効果ホラーに隠れて分かりにくいが
所々リアル虐待とうっすら重なる演出が嫌な感じ。
郊外の納屋とか水に沈めたりとか、
女博士も母親から虐待を受けていたとか。
最初は必死に庇うけれど、子供に自我が発生して自分に刃向われると
一転してもんのすごい冷淡になり虐待するところとか。
それと娘が可愛がっている猫を意味なく取り上げて泣かせて、
あとで「プレゼントよー」って急に優しくなって猫を返すところとか、
もう本当「うわー…」ってなる。
怒った娘が猫を殺したりするところも含めて。

うん、この映画の不快感は女性の方がやや受け入れやすいと思います。
母に夢を持っている人にはつらい。

■博士夫妻の寝室に掛けられた絵(コミックアート?)に
 「奴らが来るぞ!!!」って日本語のフキダシがあって気になった。
■発車する妻の車に、
 尻とパンツをチラ見せながら取りすがるトホホ感を出すのに
 エイドリアン・ブロディほど相応しい男優もおらんだろうと思う。
 でも気のせいか以前より鼻が大きくなられたような…。
 (私はエイドリアン・ブロディが好きです)
■ちょっと落ちかけたメイクに色気を感じるという
 男性の意見を時々聞きますが
 女性からしたら意味が分からない!あんな超パンダ、
 日本製コスメならありえない!
■最後の形態はよく見かける形なのであまり怖くない。
 (羽の生えた全裸のヴォルデモートくんみたいな……)

ナタリ監督の日本で公開した作品は全部見てる…ので
今回も頑張って劇場へ行きました。
おすすめは「CUBE」(2とかZEROとか付かない無印のやつ)
一部グロだけど!






2011.01.24 サイトに掲載

2011.07.04 再掲載



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