「キック・アス」 おたくでメガネの主人公は学校カーストの最下層。 おたく仲間はいるけれど、全女子に無視され、 男子には馬鹿にされ、町を歩いていたらカツアゲに会う毎日。 しかし通販で買ったヒーロースーツを身に付けて、 リンチに遭っている男を無我夢中で助けたら、 その姿を動画サイトに上げられ、一躍人気ものになります。 調子に乗りまくる彼が、トラブルに巻き込まれて生命の危機に陥ったとき 目の前に本物の正義の味方が現れます。 それは父親によってあらゆる銃器の扱い方と格闘技を仕込まれた、 殺人女児、ヒット・ガールでした。 というあらすじ。 残酷描写多めだけど、おもしろかった。 ネットで噂が流布して徐々にお客が増えているらしく立ち見が出てた! 「キル・ビル」と「レオン」と映画「ドラえもん」 を足して割ったような鉄板構成。勿論「キル・ビル」多め。 ねたばれ箇条書き ■ヒーロースーツが格好いいのは、シェイプされた肉体と俊敏な動き、 高級素材、若干の補正あってのものだと思いました。 一般市民がヒーロースーツを着ると歩いているだけでおかしい。 コンビニで買い物したりするとますますおかしい。笑いました。 ■あちらのナード達はこの映画でぐわあああああ!!ってなると思う。 もうヒーローのポーズを鏡の前でしません許してえええ!! みたいな赤裸々ナードギャグ…。 ■この映画の7割はヒット・ガールで出来ていると言っても 過言ではありません。 男子はもちろんメロメロ、女子的にも感情移入して爽快な 新たなヒロイン像というか。 ■スラングバリバリの殺人女児が槍やナイフを駆使して 巨漢をサクサク殺して回る様は 映画「チャイルド・プレイ」のようでした。 カチコミ部分の選曲と音楽との同期がよかった。 弾切れの銃をぶん投げたところ特に。 ■7か月特訓したクロエちゃんの殺陣やナイフの特訓映像を見ましたが もともと何かやっていた子なのかな?体幹ありすぎる。 ■アメリカでもそろそろアメフト顎割れ胸板マットレスが 白い歯を光らせて「俺についてこい」の時代は終わるのか? 草食男子の時代? ■・でも女性の「ゲイの男性と友達になりたい願望」は 古今東西共通なんだなあと思いました。 ■三千万円ってちょっと高くないかなと思ったんですよ。 あれならむしろ3千万円は安い。定価の何%オフなのよ。 ■ビッグ・ダディがニコラス・ケイジって 見終わっても気付きませんでした。 ■ラストバトル直前の主人公は、ちゃんとイケメンだったので メイクなどで下方修正が行われていたのだろう。 ■ラスボスの飛ばされ方はAAみたいだった。 ■というかこの人「ロビン・フッド」でも悪のハゲだった。 (シャーロック・ホームズではブラックウッド卿ですよね) ■出資の条件として暴力表現を減らせと企業に言われて 監督は自分で製作費を調達したらしい。その額300万ドル。 確かダディとガールの資産(マフィアから搾取)と同額。 根底アメコミのクレイジー映画系譜的に考えると キル・ビル(クレイジー・コテコテ) ウォッチメン(クレイジー・壮大) シン・シティ(クレイジー・スタイリッシュ) ダークナイト(クレイジー・洗練) 300(クレイジー・マッスル) そしてキック・アスは(クレイジー・中2パワー)かな。 (スーパーマンやスパイダーマンはアメコミものですがクレイジーではない) 最近ティムやキャメロンなどオタク監督の巨匠が、 なんとなくオタクを卒業しつつあるように感じるので(たぶん年齢的なもの) 新規オタク監督にドシドシ来てもらわねばなりません。この監督に期待。 2011.01.26 サイトに掲載 2011.07.04 再掲載 戻る |