「ソーシャル・ネットワーク」


主人公とその彼女の会話シーンから始まります。
会話だけで、主人公が
単語を抜いた分かりにくい話し方をする、
人の気持ちをあまり理解できない、
ひがみっぽく、かつ他人を見下している、
やなやつであることが分かります。
しかし
彼がソリッドな思考をしていて、
2手先のセリフや、3手前のセリフを
マシンガンのように繰り出すことから
頭の回転が速いやつであることも分かります。

そのくだりからの流れるような冒頭部分が特に良かった。
(いやお近付きになりたいとは思えない類の行動だったけど)
普通に演じたら3時間になる脚本を
単語のカットと役者の早口で2時間に圧縮したそうだ。
早い早い。

SNSサイト「フェイスブック」を学生時代に立ちあげ
世界最年少の億万長者になったマーク・ザッカーバーグの
才能と、成功と、友情とその喪失を描いた映画です。

主人公が訴訟で争う相手のひとが皆さんいい人で、
特に双子なんか上流階級の出身で、ハーバード大の生徒で、
オリンピックに出るレベルのアスリートで、
身長195センチ、ハンサムな完璧超人のうえ
最低野郎であるところの主人公に対しても、ハーバード大生の矜持とかで
すごく紳士であろうとするので何だか笑ってしまう。
(映画では。現実では大きく育てて大きく搾取だったのかもしれないが)
(双子は、2人の俳優が演じて、
頭部だけCG複写したそうですね…おそ松くん映画化できる…)

ねたばれ

最後に「あなたは嫌な奴じゃないわ」みたいな台詞がありましたが
私は嫌な奴だと思う(笑)。
どちらともとれるようになっていたけれど、
動物虐待ねたを新聞に漏らしたのも
マリファナパーティーを警察に密告したのも
主人公だと私は思う。
(前者は嫉妬で衝動的に。そして現在では内心それを恥じている。
後者はエドゥアルドへの仕打ちを見て衝動的に)
実際のザッカーバーグ氏は存じあげないが、映画の中のマークは
嫉妬深く執念深く、自分の傍若無人は許されるべきだが
他人の非は絶対に許さない、そんな考えの奴だったもの。

私がサイト運営を始めた頃に学生の主人公は
フェイスブック運営をしていたのだなあ、
とか考えると、素直にすごいなと思うのですが。

個人情報と顔をネットに流すSNSなんか恐くて参加できないよ?
と思っていましたが、なるほどハーバード大学の人と
人脈が出来るかもしれないというのが最初の着火点だった訳ですね。理解。

デヴィッド・フィンチャー監督の作品は、
そう言えば全部鑑賞しています。
湿度のない画面とお話が好き!
おすすめは「ゲーム」「ファイト・クラブ」
映画界に随分貢献してきた監督だから、
この映画でそろそろ賞をとってほしい。
審査員の高齢の方にはそもそもSNSが何か分からず、
主人公たちが何をしておるのか、
さっぱり理解できないかもしれない点が不利と聞いてはおりますが…。

※「英国王のスピーチ」に敗北……




2011.02.02 サイトに掲載

2011.07.04 再掲載



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