「塔の上のラプンツェル」 ええもん見せてもらいました。 ディズニーアニメの大作って必ず、 楽しませてあげる!綺麗なものを見せてあげる!という 作り手のやる気が伝わってきて、なにかちょっと幸せとわくわくをもらえる。 大画面で見た方が威力が顕著。 それも単に綺麗なだけじゃなくて、ちゃんと人物の気持ちの絡まっている綺麗さ。 映画を見ていて動きが綺麗だなあと私が思うのはジブリとディズニーですが、 駿監督の映像はフォーム・形が美しくて、ディズニーアニメはリズムが美しい。 リズミカルな表情、アクション、物体の動き、シーンの切り替わり。 特にカット割は、メトロノームでリズムを刻みながら編集しているのかと思う。 バクマンに出てきた50人合議制の完成形態は、 そういえばディズニー大作アニメがイメージに近い。 (いや人数は50人ではなかろうけど。 ちなみにピクサー脚本は12人制だそうです)。 (総指揮のジョン・アラン・ラセターはピクサー所属で 駿監督の大ファン&大学でティム・バートンと同期だったんですね) 50人の職人の集合知は1人の天才に比肩し得る!…といいなあ。 無駄がなくて、練られていて、複数人のアイディアが惜しみなく使ってあって、 児童向けという枠の中とあの上映時間での、完璧なものを見せてもらった。 内容ばれ ■あれ魔女はヘレナ・ボナム=カーターで 盗賊はエイドリアン・ブロディだよね。 ■髪の毛をあんな風に扱ったらキューティクルが! ■ラプンツェルの塔での幽閉生活めっちゃリア充。 (お菓子作りに絵画に読書にヨガにキャンドル作りにあと色々) ■世界のお母さんのほぼ全員は、 あの常に美しくておだやかで話の分かる王妃よりは、 程度の差こそあれ魔女のほうに近いと思うので、 母と暮らした事のある女だったら誰でも ラプンツェルの気持ちはすごくよく理解できるだろう。 だから女児は「魔女こわい!やっつけちゃえ!」で、 大きめのお姉さんは 「ああああーあの年頃ってそうなのよーつらいわー」って見るといいと思う。 子供の目から見たお母さんって、 本人の気合次第で美人に見えたり老けこんで見えたりしますよね…。 ■歴代ディズニーアニメでおそらく一番の漢、マキシマスさん。 ■ディズニー様のエリート集団が観客の胸を締め付けるのに必要とする時間は3秒。 あの灯火を空に上げる前の国王と王妃は 「気高くお強い王がこのような表情を!おいたわしい!」って モブがいて解説した訳でなくても絵で分かった。 ■男女両方から見て好ましい男と、 男女両方から見て好ましい女の子の造形は案外難しいと思う。 でもどんな年齢の誰でも、必ずやラプンツェルかフリン、 或いは魔女に感情移入してしまうと思う。みんな魅力的。 ■王都がすごく理想的で美しい国だった。 お妃さまの病気を治す花を探すのも、 心配して自主的に探している国民が多数いたし、 お祭りのシーンもすごくすごくきれいだった。 お花とか音楽とか、食べ物とか。あの国に行きたすぎる。 (FF9を思い出した懐かしいな) ■灯火のシーン、ラプンツェルの長年の夢と両親の悲しみが合わさって 切なくて綺麗な情景だった。ずっと見ていたかった。 2011.04.07 サイトに掲載 2011.07.04 再掲載 戻る |